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詩集『地上を渡る声』(思潮社)に収められた詩「窓の声、光の声」に、池辺晋一郎氏が作曲。東京混声合唱団の定期演奏会にて初演されます。

東京混声合唱団 第229回定期演奏会
■日時    2012年12月14日(金)午後7時開演(午後6時30分開場)
■会場    東京文化会館小ホール
■プログラム スタンフォード:青い鳥(1910)

       V・ウィリアムズ:シェイクスピアの詩による3つの歌(1951) 

       池辺晋一郎:

         相聞 I 笠女郎と大伴家持による(1970年委嘱作品)

         相聞 II 柿本人麻呂による(1970年委嘱作品)

         相聞 III 額田王、大海人皇子による(2005)
         窓の声、光の声(2012年委嘱作品)-初演-
         小池昌代 詩(詩集「地上を渡る声」より)
■入場料   全席自由 一般 4,000円
       学生 2,000円
■お問い合せ 東京混声合唱団事務局 03-3226-9755

 

 

七里圭監督の異色作『眠り姫』に因んだ特別イベント『闇の中の眠り姫』上映後のアフタートークに出演します。

七里圭監督作品 特別上映企画『闇の中の眠り姫』アフタートーク
■日時:2012年11月17日(土)午後9時〜
     *『眠り姫』通常上映:午後5時:30分開演
     *『闇の中の眠り姫』:午後7時30分開演
■会場: アップリンク・ファクトリー
     * 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階(map
■出演: 七里圭×小池昌代
■料金:『闇の中の眠り姫』のみ:一律¥1,500
    『眠り姫』通常上映のみ:一律¥1,300
    『闇の中の眠り姫』+『眠り姫』セット券:¥2,000
■ご予約: http://www.uplink.co.jp/reservation?date=128271
■お問合せ:03-6825-5503(アップリンク・ファクトリー)

 

 

2012
11/14
Wednesday

川崎洋著『悪態採録控』(ちくま文庫)の解説を書いています。

 

 

転生回遊女』(小学館文庫)の文庫化を記念して、ミニトーク&サイン会を開催します。
ゲストは『萌の朱雀』(’96年) でカンヌ国際映画祭新人監督賞を史上最年少受賞し
生まれ育った奈良で映画を撮り続けている映画監督の河瀨直美さん。

(主人公の)桂子は、動物的に感覚的にその激流のごとく波乱に満ちた人生を流れ流され、それでも意志をもって生きてゆく。本当の潔さを、私は桂子から学ぶのだ」と本書にコメントを寄せている河瀨さんと、“今”という時代を生き抜く女性の力について語り合います。

 

 

『転生回遊女』小学館文庫化記念 小池昌代ミニトーク&サイン会
ゲスト:河瀨直美監督

■日時:  2012年10月22日(月)午後7時〜
■会場:  代官山 蔦屋書店・一号館一階・総合インフォメーション
■受付開始:2012年10月5日(金)朝7時より
■ご予約&お問合せ:03-3770-2525(営業時間内:朝7時〜深夜26時)
■ご参加方法:
10月5日(金)朝7時より、代官山 蔦屋書店・一号館一階レジカウンターにて、
『転生回遊女』(小学館文庫・650円)をお買い上げの方にイベント参加券を配布。お電話での本と整理券の取り置きもできます。

※河瀨直美(かわせ・なおみ)
*公式サイト:http://www.kawasenaomi.com
*公式ツイッターアカウント:@KawaseNAOMI

 

小説『転生回遊女』(小学館文庫)が文庫化されました。解説:河瀨直美。

主人公は、十八歳の桂子。奔放な女の子で、母のあとを継ぎ、役者のたまごとして生きていきます。次々と男のひとを魅了しますが、彼女の魂は、とどまることを知らず、常にここでないどこかをめざしてタビ=旅に出るのです。樹木と通じ、樹木と心を通わせ、風のように。鳥のように。題名に桂子のすべてがあります。「転がり落ちながら、羽ばたきながら、自由自在に回遊する、現代の遊女の転生譚」。このあとも、書き続けていきたい女の子です。七十歳、八十歳の桂子に、わたし自身が逢いたいから。(小池昌代)

 

 

小説『弦と響』(光文社文庫)が装丁も新たに文庫化されました。

解説:清水良典。

弦楽四重奏団のラストコンサートの一日を小説にしたものです。四重奏団の四人ばかりでなく、彼らを取り囲む様々な人間たち、そしてホールという空間、そこに響く音楽が、この本の主役です。光の当たる場所と影になる場所を交互に織り込んだ、「音楽が生まれる場所」についての小説でもあります。(小池昌代)

 

 

アントニオ・タブッキにちなんだ朗読会に出演します。

9.23 アントニオ・タブッキ朗読会 vol.2
■日時: 2012年9月23日(日)午後7時30分(開場:午後7時)
■会場: 6次元(荻窪)
     * 〒167-0043 東京都杉並区上荻1-10-3・2F(map
■出演: 小池昌代(詩人・小説家)による朗読とトーク
     * 特別寄稿:

      花本知子(イタリア現代文学)による「タブッキへの手紙」
■内容: アントニオ・タブッキの誕生日を祝い、タブッキへの手紙、
     またはタブッキ作品からお気に入りの一節を参加者が朗読します。
     (予約制/定員30名)
■参加費:1,500円(1ドリンク込み)
■予約: 件名を「9.23 タブッキ朗読会」として
     お名前、参加人数、お電話番号、を明記の上
     tabucchi2012@gmail.com までお申し込みください。
■主催: アントニオ・タブッキ追悼朗読会実行委員会
     http://tabucchi2012.hatenablog.com/
     facebook:http://www.facebook.com/tabucchi2012
     twitter:@tabucchi2012

 

3人の文学者による朗読会と座談会に司会として出演します。

第70回『声のライブラリー』〜自作朗読と座談会
■日時   2012年9月8日(土)午後2時〜午後4時(開場 午後1時30分)
■会場   日本近代文学館・講堂
      〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-55(map
■出演   米川千嘉子(歌人)/いしいしんじ(作家)/田口犬男(詩人)
      * 司会:小池昌代(詩人・作家)
■料金   3,000円(※会員 2,700円)
■定員   100名(先着順・全席自由)
■お問合  日本近代文学館 *03-3468-4181

 

 

 

樋口一葉の素顔を知る家族、友人たちによる談話を含む随筆集

一葉のポルトレ』(みすず書房)が刊行されました。

本書の解説を執筆しました。

 

 

初の時代小説を収録したアンソロジー『代表作時代小説』(光文社)が刊行されました。

 

 

初めて書いた時代小説が、本書に収録されました。「官能時代小説」をという注文に応えたもので、官能の要素が入っています。ハードルは高く悩みましたが、生地、深川を舞台に決め、川の「力」に身を委ねることにしました。江戸と現代を繋ぐ、「不変」のものとして、水の怪しい揺れが見えてきたのです。四苦八苦しながらも楽しかったのは、やはり「言葉」との格闘です。戦いの跡はぶざまですが、わたしには、書きながら江戸語(のようなもの)に温められたという感触が残っています。温められたとは不思議なことです。現代に生きる現代日本人(わたし)は、現代日本語のただなかで、疲労し目に見えぬ傷を負っているのでしょうか。女房を他の男に託し、それをよしとして滅んでいった伊助。暗い水音を思い出しながら、わたしはまた、細い路地を伝って、再び江戸へ渡ってみたい。もしかしたらそこは、今よりよほど進んでいて、今よりよほど自由、そして人間らしい人間が暮らしているかもしれないのですから。(小池昌代)